交通事故における被害者側の過失の割合と親子が被害に遭った場合の詳細

交通事故18

車両が歩行者をひいてしまう交通事故の場合、車両側に大きな過失があると見なされるのが一般的です。しかし、車両側に限らず被害者である歩行者にも一定の過失があるケースは少なくありません。

同じ交通事故でも状況によって過失の割合が異なる点を注意する必要があります。交通事故の過失割合や歩行者による過失の違いについて学びましょう。

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交通事故は被害者と加害者の双方の過失が検証される

交通事故は多くの場合、被害者と加害者の双方に過失があると見なされます。停止中の車両に衝突するなど加害者側にすべての過失がある例外を除き、大きな怪我を負った被害者の側にもいくらかの過失が認められるのが普通です。

交通事故における過失のうち、加害者側は著しい過失と重過失に分けられることがあります。著しい過失はわき見運転や時速15キロ以上程度のスピード違反などが主な例です。また、重過失は故意とほぼ同等と見なされる悪質な過失であり、無免許運転や居眠り運転、時速30キロ以上のスピード違反などが挙げられます。

いずれの場合も車両と歩行者が衝突した場合、車両側が加害者とされるのがほとんどです。これは車両と歩行者を比べた場合、歩行者の側が大きな被害に遭うためですが、その一方で歩行者にも過失があると見なされるケースは少なくありません。

信号や標識の指示を無視するなどの危険行為が認められた場合、その分を相殺して加害者側の過失を算出することになります。これは当たり屋のように歩行者の側が悪意をもって事故を引き起こすトラブルを回避する意味もあります。

過失の有無や割合を決めるのは保険会社

交通事故は警察への届け出義務があるため、過失の有無や割合についても警察が決めるという誤解があります。しかし事故の過失に関する取り決めは法律上、民事に該当する行為です。警察は民事不介入の原則があるため、過失に関する決定権はありません。

交通事故の過失の割合を判断するのは自動車保険を扱う保険会社です。車両と歩行者が衝突した事故の場合、車両を運転したドライバーが加入している自動車保険の契約プランに基づいて補償金が支払われます。しかし、交通事故は状況によって双方の過失割合が異なるので、必ずしも被害者側に満額の補償金が支払われるとは限りません。

保険会社も補償金の支払い金額が大きくなるとそれだけ負担も増すことから、過失割合は慎重に調査します。信号無視など加害者側に明らかな非がある場合は被害者側の過失が問われることはありません。しかし、歩行者が車道を歩いていた、車両を確認しても自ら危険を回避しなかったなどの場合はその分だけ過失があると見なされます。

保険会社は支払い金額を減らすために加害者寄りの判断を下すと誤解されることもありますが、基本的には事故の状況を踏まえて公平に過失の割合を算出します。万が一、保険会社が算出した金額に不満がある場合は弁護士に相談してやり直しを求めるのが正しい対処法と言えるでしょう。

小さい子供が被害者になった交通事故の過失について

車両が故意に歩行者へ衝突するなど悪質な例外を除き、大抵の交通事故は被害者である歩行者にもいくらかの過失があると見なされるのが普通です。

これは交通ルールを守って行動すれば交通事故には遭わないという前提が理由になっています。信号や標識の指示に従わない、見通しが悪い路地から急に飛び出すなどの行為は歩行者側の悪質な交通ルール違反とされ、その分の過失で加害者側の過失を相殺するのが慣例です。

しかし、同じ交通事故でも被害者が小さい子供の場合は歩行者側の瑕疵は認められないことがほとんどです。小さい子供は物事の良し悪しを判断する能力が不足している、事理弁識能力を有していない状態と扱われます。そのため、故意に飛び出したとしてもその点についての過失が問われないのです。

小さい子供が被害に遭った交通事故でも保護者に過失があると見なされる場合があります。親子連れで道路を歩いている時に子供が急に飛び出してひかれたケースなど、保護者の管理責任が問われるのは珍しくありません。車道を挟んだ向こう側の歩道にいる子供を呼び寄せるなど、急な飛び出しを誘発する行為は保護者の重大な過失の典型的な例です。

子供の年齢も過失の有無を決める重要な要素であり、5歳程度なら危険の有無を理解できると判断されます。

交通事故の被害者がやってはいけないこと

子供の証言の信ぴょう性とドライバーの対策

交通事故は被害者と加害者の言い分が異なり、水掛け論になることも少なくありません。小さい子供がひかれた事故の場合、加害者であるドライバーの態度に怯えてしまい、状況を正しく説明できないことがあります。小さい子供に事理弁識能力がないと見なすのは事故に遭った際の水掛け論を未然に防ぐ意味もあるのです。

その一方で被害者が明らかに嘘をついているケースもあることから、過去の事例や慣習に囚われず冷静に判断する必要があります。ドライバーは車両にドライブレコーダーを取り付けるなど、事故の際に客観的な証拠が提示できるように準備することが重要と言えるでしょう。

当たり屋のような悪質な被害者によるトラブルを回避することも可能です。また、見通しが悪い所を通らない、小さい子供が行き来する通学路を避けるなど日頃の行動にも注意することで悲惨な交通事故を防ぐことができます。

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子供を交通事故から守るための心得

子供は大人よりも体が小さいので、同じ交通事故でも体に受ける衝撃は非常に大きなものとなります。重大な怪我を負うリスクも高く、後の生活にも支障をきたす可能性は否定できません。健やかな生活を営むには何よりもまず、交通事故に遭わないことが大切です。

日頃から交通ルールを守るように教える他、見通しが悪い所には近づけないことを心がけます。特に小さい子供は周りがどれだけ危険であるかを判断することができないので、大人ではあり得ない危険な行為に至ることも珍しくありません。

道路上だけではなく、駐車場など複数の車両が行き来する場所で子供がひかれる事故も少なくないことから、保護者が周囲に気を配ることを忘れてはいけません。

交通事故の過失割合は冷静に受け止めて真摯に対応するのがドライバーの務め

車両と歩行者が衝突する交通事故はどうしても歩行者の側が大きな被害を受けてしまいます。特に小さい子供は低速でぶつかってもひどい怪我を負ってしまうおそれがあるので、安全運転を徹底しなければいけません。万が一、交通事故を起こした場合は慌てず冷静に対処すると共に、保険会社が算出した過失割合を受け入れたうえで被害者への真摯な謝罪の姿勢を見せるのが責務と言えます。

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